南仏の日々(10)帰国編
 
 

   南仏エクサンプロバンスの30泊滞在は、長いようで結果的には短かかったのが実感である。 

   絵を描くためにやってきて、自炊をしながらその土地に溶け込む生活、このような体験が出来るなんて思いもしなかったことが実現してとても満足している。

   未だ行きたいところも沢山残っているので、後ろ髪引かれる思いでこの国を去らねばならない時が迫ってきたので、帰国の準備にはいる。

    街へ行き、親しみ和んだ街角、古い中世の建物、プラタナスの木陰のカフェ、などをもう一度眺めながら、買い物をする。

    長期滞在型のホテルも、備品以外はすべて奇麗サッパリ処分して出なければならない。

   荷物の詰め込みも要領よくやって、なるべくコンパクトにする。

   帰国の日、ハプニングが起きる。でも幸運にも問題は解消。

    総勢十数名、病気や自己などに遭遇すること無く、無事日本の地を踏んだ。

 

  6月25日(金)    快晴。帰国前日。

  エクスの定宿に帰ってくると、この3日間続いたコートダジュール冒険一人旅の緊張感から解放されて、ここには仲間は居るし、気持ちがとっても安らかである。

  昨夜は結局食べないで寝てしまったので、朝食に昨日ニースで買ってきたシンガポール・チャーハンを食べたが、これは結構いける美味しさだった。

  明日は早朝の5時出発だから、30日ロングステイしたエクスも実質今日が最後の日となる。そう思うと、また、時間はフル有効に使わねばと思う。

  想い出の街を心に刻めるべく、また土産を求めて、早朝から散策に出かける。

  イタリヤ通りの店でエクス&近郊の俯瞰地図Aix-en-Provenceを買う。18FF。

  エクス旧市街の朝市で、宿で食べるサクランボ 8.9FF(16F/Kg)、土産のマルセーユ石鹸10FFX8個、オリーブ油 500ml 75FFX2本、等を買った。

 仲間が前に紹介してくれ、ずーっと探し求めていた水彩画の基本を書いた本を偶然にも時計塔近くの本屋で見つけたので、この本の他、絵画描法参考書合計3種類購入。

  その後、ミラボー通りまでやってきて、デパートの MONOPRIX の前の特売所で、アーモンドに砂糖をまぶし、オレンジの風味がするエクスの特産品といわれるSACHET CALISSON なるお菓子、匂い袋、石鹸、合計 125FF、更に同店の地下食品売り場へ行き、土産のオリーブ・オイル徳用1瓶 53.95FF、昼食用ハイネッケンの缶ビール3本18FFを買う。食料品で色々世話になったデパートのMONOPRIX ともお別れだ。

  こうして、午前中土産の買い物を済ませ、午後は荷物の整理、スーツケースへの詰め込みをやり、15:30頃、ルームメイトとホテルロビーへ行きチェックアウト完了。電話代とか、コピー代、ファックス代などは費用リストから分別する必要があり、精算前に一旦部屋へ戻って計算するという面倒くささがあったけれど。

  退出に当たっては、全てのごみは処分しなければならないので、見落としのない様、慎重に整理し、地階のごみ収拾箱へ運んだ。最終は明朝、退出時に出す事になる。あれは1週間ほど前だったかな、小生のスチール製スケッチ用座椅子が壊れたので、地階のごみ箱の横に出しておいたが、無事持って行ったようだ。

  これで重い荷物を一つ処分できた。日本へ帰ったら軽量の携帯座椅子を買おう。

  始め来た時から、キッチンの棚にあった中くらいの皿が一枚、員数が足りない事については、既にクレームしてあったので、特に精算上の問題はなかった。

  昼食、夕食も最後の自炊で全部胃袋に納めた。あとは明日の出発を残すのみを確認して、マーマレード入り紅茶にウィスキーを注ぎ込んで、寝酒とする。
 

 
▼   6月26日(土)    快晴。 帰国の日。

  ルームメイトは、4:00am に目覚ましをかけていたが、3時台には目が覚めてしまった。かわりばんこに洗顔、トイレを済ませ、ごみも地階のごみ収集箱投入。忘れ物が無いか、部屋中最終のチェックも終えた。前日中にチェックアウト済なので、鍵をテーブルにおいて、慣れ親しんだ部屋を退出、渡航カバンをゴロゴロ押しながら、ロビーへ向った。仲間のうち、女性2人組は我々とは、別の時間でパリーへ行き、今月一杯延泊後帰国予定、従って今日は総勢14名帰国の予定だが、1人足りない。

  最後のごみを捨てに出た時、部屋の中に鍵とスーツケースを置いたままドアが閉まった(閉まると自動でロックがかかってしまう)ドジな人がいて、我々はその一人を残して出発せざるを得なかった。結局、8時にホテルの受付けが出てきて、開けてもらい、次の便でパリへ行き、国際線では合流できて、やれやれと言ったところであった。

  早朝 5:00 来る時と同様チャーターバス(これが2階だての大型バスで13名には大きすぎたが)で、30泊のエクス・シタジンに別れを告げ、暗闇の中を一路ルセーユ・プロバンス空港に向う。6時チョット過ぎに早々と空港に着いてしまった。

  今日以後の行程は、次の通り。

  6/26(土) マルセーユ・プロバンス空港発  7:30  AF7673 便   搭乗13名
                        荷物は成田まで預ける事。出国手続きをする。
                        Fright Time  1時間15分  機内食:スナック
    パリ シャルル・ドゴール空港(CDG)着  8:55
    パリ シャルル・ドゴール空港(CDG)発 13:20   AF276 便    搭乗14名
                        Fright Time 11時間40分  機内食:2回
  6/27(日) 成田空港着        8:00
                        荷物受取り、帰国手続き後解散。

  間に合わないのは勿論困るが、今回は、パリ シャルル・ドゴール空港でのうんざりするくらいの約4時間強の待ち合わせ時間を有効に使う事にした。

  マル・プロ空港で既に通関手続を完了していたので、CDGでは、早々とゲート前の広い国際線待合室に入り、散歩したり、スケッチしたり隅からすみまで探訪。

  先ず、大きなトイレに行き、用を済ませて、土産物屋、カフェ、スーパーなどを物色して歩いた。何しろ、今度は、小額のフランスフランを使いきって、帰ろうという魂胆である。

  ゲート入口が2階だとすると、1階にあるスーパーはなかなか便利にできていた。色々な食べ物、飲み物、サラダバーなどがあって、レジで勘定済ませるとすぐそばのテーブルで、飲食すればよく、無くなれば、また買いに行くという具合だ。
 

CDG空港売店 
        1999.06.26
 
  フランスワインの色々な種類のものが、アイスボックスの中に並んでいたが、その小瓶のうち、マスカットワイン(1/2)19FF、ロゼ(1/2)17FFなどを飲んだが、結構 すきっ腹を効率よく酩酊させてくれた。

  ルームメートが毎晩、レストランの食前酒に飲んでいたパステイス酒(60?80FF払っていた由)がいいよと教えてくれた、2階の国際線待合室入口近くの大きな酒専門の免税店で、小生もボトルがプラステイックでガラス瓶より軽いのが気に入り、RICARD PASTIS de Marseille FRANCE 45% 2X100cl 2本組セットになったのを146FFで買う。氷水で割ると白濁するそうだ。

  リュックサックに入れてきたものの、プラステイックの瓶2本は、やっぱり重かった。

  後記注:8月初旬に行われたシニアの某オフ会にパステイス酒持参したところ、昔フランスに在住していた頃愛飲していた方もおられて、皆さんに好評だった。重いのを持って帰国した甲斐があった。

  画用紙も底をついていたので、国際線待合室ではクロッキー用紙で4枚ほど、速描スケッチをやった。うち3枚は、簡単な彩色をした。
 

パリCDG空港待合室 
              1999.06.26
CDG搭乗口
       1999.06.26
 
中の1枚は、スーパーで見かけた南ア系統男性で、ピンクの異様な衣装を着た人物のラフスケッチである。
変な異国人 
              1999.06.26
 
エアフランス機内では、飲んで、食べて、例によって例の如し。

  ホテルでのみ残したバランテイン・ウイスキーを機内に持ち込み、氷と水ですべて胃に流し込んだが、これは、現役時代の海外出張の時と全く同じパターンで、昔、酔っていて、どうやって通関をパスして帰国したか分からなかった武勇伝があったのを思い出していた。
 

 
 ▼ 6月27日(日)    曇り。帰国。

  朝、8:00 ほぼ予定通り成田帰着。1ケ月ぶりの日本は蒸し暑く、不快指数最大。

  通関は荷物もあけないので、荷物の多い仲間に別れを告げ、早く出る事が出来た。

  スーツケースをバスのトランクに収納してもらい、リムジン搭乗 8:25 →TCATへ。

  半蔵門線・水天宮発 9:39 の電車で、午前11時チョット前に無事帰宅。

  自分の部屋も長く留守にしていると、匂いが違う事に気がついたが、スーツケースの中身を片付けるのももどかしく、何しろ眠いので午睡にはいる。

  %%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%%

  帰国後10日あまりは夢遊病のような時差ぼけに悩まされたが、諸先輩や友人達の励ましもあって、長編物の紀行を某フォーラムに発表した。刺激を与えられると書こうという気になるから不思議なもんだ。このホ?ムページには、その中から引用した部分もある。

  旅は冒険、新しい発見や体験を伴う非日常的生活であるが、なにしろ初体験ばかりの長丁場を自分自身の見聞録として綴って来たつもりである。

   御覧の皆様には、誤字脱字、勘違い、ツタナイ長文章 等々、お見苦しいところがあった事をお詫び申し上げると同時に、長い間、お付き合い戴き、有難うございました。

                                                                                                                      終わり
 


Top