PSC・奈良スケッチ旅行


奈良春日大社若宮社 1996年11月10日

 わがポストカードスケッチクラブ(PSC)は、10月の横浜散策の後、11月は一泊で奈良へ行くことになった。もう何十年も忘れていた修学旅行のようなルンルン気分に浸り、新幹線で京都経由近鉄の二階建て特急ヴィスタカーに乗り継いで奈良で全員が合流した。奈良市写真美術館で入江泰吉の写真展と榊莫山の書画を見てから春日大社へ向かった。古色蒼然とした社を前に、苔むした石に座って、奈良での第一作を描いた。赤と緑の取り合わせは絵に好都合な構図だ。



奈良春日大社参道 1996年11月10日

 前作の若宮社から後ろを振り返ると数多く羅列した灯篭の向こうの緑の中に社が見えたので、引き続き参道を挟んでスケッチした。これは手前の灯篭から遠方の社までを取り込んで、アッサリ味で仕上げたが、奈良作品の中で気に入ったものの一つである。



奈良五重塔 1996年11月11日

 猿沢池近くのホテルサンルート奈良に投宿し、夕べは宿近くのレストランでフランス料理とワインを楽しみ、グッスリ寝た。朝早く起きてホテルのベランダから近くに見える五重塔をスケッチしたが、あいにく天気は、あまりよくない。雨が時折パラついていた。



奈良東大寺戒壇院 1996年11月11日

 宿舎で朝食後、徒歩で東大寺界隈までスケッチ散策に出かけた。奈良東大戒壇院を遠望からザット輪郭を描き、近づくにつれて詳細を描き込むという、先生の歩きながらの手法の解説を受けながら、逐次仕上げた。 翌11月 12日の日本経済新聞によれば、戒壇院は西暦754年奈良時代の創建以来、三度焼失していたことが考古学の発掘調査で確認されたとあった。



奈良東大寺二月堂 1996年11月11日

 奈良東大寺二月堂は、早春のお水とりで有名なところだが、折り悪く雨になってしまった。近くにあった民家のお勝手口のようなところに庇(ひさし)があったので、雨宿りしながら絵筆を走らせた。 /TR>



東大寺回廊 1996年11月11日

 同行のスケッチクラブの仲間はどこへ行ったか知らないが、自分は自分の流儀で、ただ一人石段に座ってひたすら描き続けた。木材部の朱色と木々の緑の取り合わせがなんとなく好きで、このような構図を求めては、描き溜めた。



奈良東大寺大仏殿 1996年11月11日

 今日前半のスケッチ後の集合場所が、大仏殿山門であった。雨も傘なしでは、描くことすら難しいので、山門に集合したところで一枚描いた。この大仏殿スケッチは自分の奈良の作品では出来の良い方だと思っている。これからお楽しみの昼食だ。



奈良薬師寺 1996年11月11日

 スケッチクラブの我々一行は昼食後、近鉄奈良駅まで歩き電車で西の京へ向かった。しばらく歩いて、大池近くの有名な薬師寺でスケッチをすることにした。雨のため講堂の軒先を借りて、西暦710年平城遷都にともない移建された古式ゆかしい国宝の東塔を描きとめた。この塔は各層に裳階(もこし)がついているので六重に見えるが、三重の塔で、この特異な形が全体として律動的な美しさを保ち、「凍れる音楽」という愛称で親しまれているとのことである。やまと 色の奈良スケッチシリーズは、今回で終わるが、奈良は題材が豊富で、また一人でも来たいところである。



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